脂肪細胞
2017/05/31
身体には良い脂肪細胞と、悪い脂肪細胞がある!?
脂肪細胞と一言で言っても、実は2種類あります。
「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2種類があるんですね。
では、この白色と褐色の違いは何なのか?
同じ脂肪じゃないの?
いえいえちょっと違うんですね、それを解説しましょう。
白色脂肪細胞は美カラダに大敵の脂肪
これが、みんなこれから減らそうとしている体脂肪の正体です。名前の通り顕微鏡で見ると白い脂肪です。白色脂肪細胞のほとんどの部分を占めるのは、「油滴」と呼ばれる脂肪を貯蔵する場所。この細胞の数が増えたり、サイズが大きくなると、それだけ大量の脂肪が体内に蓄積されているということになります。
肥満の状態というのはこの蓄積されてパンパンに膨れ上がった白色脂肪細胞を沢山抱えているということになります。キャー怖い!!
一生のうちで白色脂肪細胞が勢いよく分裂、増殖する時期があります。それが、「誕生1か月前の胎児、誕生後1年間の新生児、第2次性徴の兆しが見える思春期」の3度と言われています。
この時期に千単位で数で増えていきます。遺伝や生活習慣などのいくつかの条件が重なれば、億単位で増えることもあるようです。
最終的な数は、身長160cm、体重80kgの女性で約300億個、100kgを超えてくると500億にも上ります。
途方もない数ですね。自分のカラダにそんなにあると考えるとゾッとします。
しかも、一度増えた白色脂肪細胞の数はその後減ることがないんです。その為出来ることはただ一つ!油滴を膨らませないことしかありません。
褐色脂肪細胞は体内で熱を生み出す働き者
もう一つの細胞は、白色脂肪細胞とは対照的な褐色脂肪細胞というのがあります。
この脂肪細胞は文字通り褐色です。油滴のサイズが小さく、エネルギー産生に関わる器官のミトコンドリアが多く存在しています。このミトコンドリアに褐色の色素物質が豊富に含まれているため、顕微鏡で見た時に褐色に見えます。
サイズは白色脂肪細胞の10分の1程度で、白色脂肪細胞が全身に分布しているのに対して、褐色脂肪細胞は「首の後ろ、肩甲骨周辺、わきの下、心臓と腎臓の周辺」に集中しています。
新生児の時に約150g存在するが、思春期までに40g程度に減り、基本的にそれ以降増えることはない。
褐色脂肪細胞は食べ過ぎたときに熱を発散させたり、寒さなどの刺激から体を守る役割をしている器官なのです。
白色脂肪細胞は減らしたいけど、褐色脂肪細胞は減らしたくない体脂肪ともいえるでしょう。
次回は褐色脂肪細胞がなぜ、熱を生み出すのか?そのメカニズムに迫ります!